いまさら聞けない!軟水・硬水の違いとそれぞれの特徴
みなさんは水を手にするとき、何を基準にしていますか?メーカー名・パッケージデザイン・産地・硬度…いろいろあるでしょう。今回は水を選ぶ大きな基準となる「軟水」「硬水」について詳しく説明します。軟水と硬水では飲みごたえや効果が異なります。それぞれの特徴を知っておくことで、上手に使い分けることができるでしょう。水を選ぶ基準とも言えるため、確認されることをおすすめします。
「硬度が」高いか低いかによって軟水・硬水どちらか決まる!
冒頭であったように、ミネラルウォーター・天然水は軟水と硬水に分けられます。これらがどのようにして分けられているかと言うと、ずばり硬度。硬度とは、カルシウムやマグネシウムといったミネラル成分がお水1リットル中にどれだけ含まれているかという、ミネラル成分量で表されます。
1リットル中にミネラルが多く含まれると硬度が高くなり「硬水」、ミネラル成分含有量が少ないと硬度が低く「軟水」と呼ばれ分類されるのです。
硬度の分類は世界保健機関(WHO)が定義している
お水が軟水か硬水、どのように分けられているかの復習です。お水1リットル中に含まれているミネラル成分(カルシウム・マグネシウム)の量が多いか少ないかで「硬度」の高低が決まります。
- 1リットル中に含まれるミネラルが多いと硬度が高くなり「硬水」に分類される
- 1リットル中に含まれるミネラルが少ないと硬度が低くなり「軟水」に分類される
この分類のされ方をしっかりと覚えておいてくださいね。
では、先ほどから何度も出ている「1リットル中に含まれるミネラル成分の量」について。具体的にどれだけの数値が含まれていれば軟水?硬水?と気になりませんか?実は硬度分類の基準は国によってさまざま。日本の場合では下記のように分けられていることがほとんどです。
分類 | ミネラル含有量 |
軟水 | 100mg/L未満 |
硬水 | 100mg/L以上 |
中硬水 | 100mg/L~300mg/L |
このような分け方をされているわけですが、国によって分類のされ方が異なるため、WHOと呼ばれている世界保健機関が下記のように硬度分類をしました。
分類 | ミネラル含有量 |
軟水 | 60mg/L未満 |
中程度の硬水 | 60mg/L~120mg/L |
硬水 | 120mg/L~180mg/L |
非常な硬水 | 180mg/L以上 |
何だか細かく分類されていますよね。硬度分類の数値をおさえられたところで、それぞれの特徴について見ていきましょう。
「軟水」の特徴を紹介
まずは軟水の特徴を紹介します。
特徴1. 負担が少なく赤ちゃんでも安心して飲める
軟水は前述のデータを見てもらったように、ミネラル成分が含まれているとはいえ、多すぎない程度の良い数値。ミネラル成分は体に良いとされていますが、多く摂取をすると体内で消化・吸収するために負担がかかります。
軟水の場合はミネラル成分が程よい量で体に負担が少なく、赤ちゃんでも安心して飲める水とされています。
特徴2. 体への吸収がとにかく早い
先ほどの説明のように、軟水は胃腸などへの負担が少ないといった理由から、水を飲んでからの吸収スピードがとにかく速いです。そのため定期的な水分補給に適していることはもちろん、スポーツなどで大量に汗が出た場合にもおすすめ。
特徴3. 廃物の排せつを促す
軟水のことを「若返りの水」と呼ぶ人がいるほど、美容にも効果が高いと言われています。腸が効率よく水分を吸収することで便通が良くなり、体内の老廃物も排せつしやすくなるのです。
体内の老廃物が排せつされることで血流が良くなり、食事から取った栄養素や酸素が細胞の隅々まで行き渡るようになります。これにより肌全体が活性化し、潤いが出てくる、吹き出物が改善したといった結果に。続けて飲むことで美容効果が実感できたという人は多くいます。
「硬水」の特徴を紹介
では最後に硬水の特徴を見ていきましょう。
特徴1. ミネラルが豊富なためダイエットに効果的
「ダイエットには硬水が効果あり」と聞いたことがある人もいるでしょう。硬水には代謝を促進させるミネラルがたくさん含まれています。代謝が上がることで、自然に脂肪燃焼が行われる体質になるのです。ダイエットにチャレンジしている多くの方が硬水を飲まれています。
特徴2. 脂肪吸収を抑制する
硬水は脂肪吸収を抑制する作用があるカルシウムを多く含んでいます。とある実験で、カルシウムには体格指数(BMI)を下げる働きがあると実証されたこともあり、硬水がダイエットに効果的であるのは間違いないと言える。
特徴3. 飲み過ぎるとおなかを壊すことがある
ダイエットにとても効果的だと言われている硬水ですが、飲み過ぎはいけません。 ミネラル成分が多く、消化・吸収をするために胃腸へ大きな負担がかかるため、「一気に飲む」「1日に多く飲む」といった飲み方をすると腸での処理が追いつかないため、おなかが緩んだり腹痛を起こしたりする場合があります。
また、赤ちゃんへ水を与える場合には硬水を避けるようにしてください。
まとめ
軟水と硬水の分類のされ方、それぞれの特徴について紹介してきました。ミネラルがたっぷり含まれた硬水は、ダイエット目的の方へ特におすすめ。
日常的にミネラルウォーター・天然水を飲まれる方には胃腸への負担が少なく、吸収スピードが速い軟水をおすすめします。どちらの水も硬度が違うことで飲みごたえや、味が異なるため、まずは気になったお水を飲み自分に合うと思えるお水を探してみましょう。