疑問解決!ウォーターサーバーの水をネコが飲んでも大丈夫?
愛猫家の方にとって、一緒に暮らす猫に「ウォーターサーバーの水を与えても平気か?」というのは非常に気になるところだと思います。今回はウォーターサーバーの水を猫ちゃんに与えることで考えられるリスク。さらに、与える水の選び方について紹介します。
猫は泌尿器系の病気を起こすリスクが高いことを知ろう
一般的に猫は泌尿器系の病気を起こしやすいといわれています。これには猫の生態や体の仕組みが原因であると考えられます。猫は飲み水が少なくても生きられるように、尿量・尿の成分を調節する機能を備えています。このため、普段の生活でも積極的に水分補給をしません。
また肝臓機能も人間と異なり、尿を作る組織が多くありません。このため、与える水をしっかり選ばなければ人間がおいしく飲んでいる水を与えても、猫の体にとっては都合が悪く尿路結石(尿器系の病気)などを起こす結果となります。
尿路結石症の「症状」と「対策」について
「尿路結石」とは、肝臓や尿管、ぼうこう・尿道などの泌尿器に関わる病気であり、これら尿路のどこかに石状のかたまりができてしまう病気をいいます。尿路結石ができる主な原因は、下記のようになります。
- ・細菌感染によるぼうこうの炎症
- ・水分不足
- ・排尿を我慢している
- ・ミネラル成分(マグネシウム・カルシウムなど)の過剰摂取
など。
特にウォーターサーバーの水を与える場合には、「ミネラル成分の過剰摂取」により尿路結石ができてしまう
ということを第一に考える必要があります。
ミネラル成分の過剰摂取で尿路結石ができる理由
ミネラル成分とは、カルシウムやマグネシウムといった体を作る・整えるために必要不可欠な栄養素のことであり、人間にとっては欠かすことができないもの。
ところが、猫が人間と同じように自らミネラル成分を摂取したとしても、消化機能が人とは違うため、体内でうまく吸収・消化できないのです。体内でミネラル成分が蓄積されていくと尿路結石ができてしまいます。大好きなペットにつらい思いをさせないためにも、このようなリスクが存在しているというのを知っておきましょう。
尿路結石の主な症状とは?
具体的に尿路結石になると、どのような症状があらわれるのかについても、把握しておきましょう。猫が「尿路結石」になったときの症例として、一般的に下記のような症状があります。
・おなかがパンパンになる
・抱きかかえようとすると痛みで嫌がる
・尿が光に当たるとキラキラしている
・尿を触るとザラザラしている
・血尿が出る
・尿をしながら鳴くことがある
・尿の頻度は増えるが、尿量は減る
このような症状が見られた場合には、病院で診てもらうことをおすすめします。
尿路結石ができないための予防策
ペットの尿路結石の場合、原因の大半は「ストルバイト結石」と呼ばれる、体内がアルカリ性に傾いているときにできやすい結石です。このため、猫に飲ませる水は、弱アルカリ性・中性の水を飲ませてあげることが予防策として望ましいです。
また、「普段から多めに水を飲ませるようにする」「適度に運動をさせる」といったことも、体内の不純物を排せつさせる・循環させるといった意味でも効果的です。
猫に与えるウォーターサーバーの水は、どんなのがおすすめ?
ここまでで、猫が水を飲むことで起こりうる尿路結石。さらに、尿路結石とならないための予防策について見てきました。その点を踏まえて、結論的にどのような水を与えればいいのかも最後に確認しておきましょう。
ミネラル成分を含まない、高度の低い水がおすすめ
尿路結石は猫の種類や遺伝などによっても異なりますが、体内に蓄積されるミネラル成分により生成されるケースが多くあります。ですから、猫ちゃんに与える水はミネラル成分を含んでいない、高度の低い水を選ぶことをおすすめします。
ミネラル無添加のRO水がおすすめ
RO水は逆浸透膜と呼ばれる特殊なフィルターを使い、水に含まれている不純物を99%以上取り除きます。ここで重要であるのが、RO水であればどれでもいいというわけではないこと。
RO水は猫の体内で吸収・消化しにくいミネラル成分も除去するため一見好都合ですが、お水を提供している会社によっては人工的にミネラル成分を添加しているのです。そのため、多少のミネラル成分が水中に含まれています。
安心して猫に飲ませる水を選ぶのであれば、ミネラル無添加のRO水を選ぶようにしましょう。
まとめ
ウォーターサーバーの水を猫に飲ませても平気かどうか、解決できましたでしょうか?結論、猫が水を飲むことで尿路結石といった病気の予防を考えるのであれば、ミネラル無添加のRO水にしましょう。
また適度に運動をさせてあげるのも、猫ちゃんの体にとって良いことですので一緒に遊んであげましょう。前述で紹介した症状が少しでも見られる場合には、病院で診察してもらうことをおすすめします。