ウイスキーの水割りがおいしくなる天然水とは?【天然水研究所】
ウイスキーを飲む際、水割りにして飲んでいる方も多いのではないでしょうか?お酒好きの人なら、水割りに使う水にもこだわりを持って楽しみたいですよね。
そこで、今回は水割りをおいしくする水について解説をします。
ウイスキーの製造方法と仕込み水
ウイスキーは原料と蒸留方法の違いによって、モルトとグレーンの2つに分類されます。
モルトは大麦のみが原料で、一般的に単式蒸留釜で2回ないし3回蒸留します。
グレーンはトウモロコシ、ライ麦、小麦などの穀物が主原料であり、そこに大無麦芽を加えて作ります。蒸留方法は連続式蒸留機によって蒸留します。
また、両者をブレンドさせたのが、ブレンデッドウイスキーです。他にも原料にライ麦を使っているライ・ウイスキーや、アメリカケンタッキー州を産地とするバーボン・ウイスキーなど、原料や産地によって、さまざまなウイスキーがあります。
ウイスキー作りにおいて、仕込み水は麦や酵母と並ぶ、重要な原料の一つです。仕込みの水により、ウイスキーの出来栄えを大きく左右します。
仕込み水は、飲んでおいしいのはもちろんのこと、発酵の際に酵母が活動しやすいミネラルがバランスよく含まれている水がよいとされています。
日本は軟水が多いため、軟水仕込みが多く、ヨーロッパは硬水仕込みが多くなります。ただし、同じヨーロッパでもスコットランドは軟水が主流なので、スコットランド産のウイスキーであるスコッチは軟水仕込みがメインとなっています。
水の硬度
水割りでおいしくお酒を飲むために大事なのは水の硬度です。水の硬度に注意することで、よりおいしい水割りを楽しめます。
硬水、軟水といった言葉を一度は耳にしたことがあるかと思います。硬度が高い水を硬水、低い水を軟水と言います。
硬度は、水に含まれているミネラルのうち、カルシウムとマグネシウムの濃度によって決まります。硬水は、含まれるカルシウムとマグネシウムの量が多く、軟水はそれらの含まれる量が少ない水です。
一般的に、硬水は重くじっとりして、やや苦味を感じ、軟水は口当たりがまろやかに感じます。
(参考)
- 世界保健機関(WHO)「飲料水水質ガイドライン」
- 硬度0mg以上~60mg未満…軟水
- 硬度60mg以上~120mg未満…中軟水
- 硬度120mg~180mg未満…硬水
- 硬度180mg以上…非常な硬水
ウイスキーの水割りをおいしくする水
ウイスキーの味や香りを楽しむのであれば、軟水をおすすめします。水道水を湯冷まししたものでもよいですが、やはり天然水(ミネラルウォーター)がよいでしょう。
割合はウイスキー1に対し、水2.5がよいです。温度は0~12度くらいがよいとされています。氷は市販のロックアイスを使用しましょう。
グラスに氷を入れて、酒を注ぎ、マドラーでかき混ぜます。この時よくかき混ぜることが重要です。10回以上かき混ぜたほうがよいと言われていますが、要はよくかき混ぜることです。その後、溶けた分の氷を足して、水を注いで軽く3回混ぜたら、おいしい水割りの完成です。
また、もっと通な飲み方もあります。
それは、ウイスキーに使われた仕込み水と同じ水で水割りを作ることです。
その国や地域で使われている水と食材は相性がいいと言われます。水割りの水も同様で、仕込み水と同じ水で作ると、とてもおいしい水割りを作ることができます。
しかし、現実的に仕込み水と同じ水で水割りを作ることは、不可能ですよね。
そこで、仕込み水に近い水質の水で作るとよいでしょう。軟水仕込みのウイスキーなら、硬度の低い軟水を、硬水仕込みのウイスキーなら、硬度が高い硬水を使って水割りを作りましょう。ウイスキーの産地は、瓶のラベルに記されています。最近は、日本でさまざまな国の天然水(ミネラルウォーター)を手に入れることができますので、産地と同じ硬度の水を手に入れることは難しくないでしょう。
まとめ
ウイスキーの水割りに使うおすすめのお水と作り方をご紹介いたしました。
よりおいしい水割りを追求したい方は、軟水以外にもウイスキーの仕込み水に近い硬度のものを使ってみるといいですね。
硬度の違うお水を使うことで、また違った味わいを楽しめることでしょう。